先輩…やっぱりあなたの顔がまぶたの裏に焼きついて離れないの。

もう、二週間もたったけどなにも変わらないね…。

会いたいよ…先輩…。

でも……。

信じたくないよ…あの出来事を…。

どうしてか、まだ整理がつかない…。

伝えたかった気持ちは…まだここにあるよ…。


「会いたい…。言いたいよ…先輩…。」

あたしは、電話の通話ボタンを押した。

RURURURURU♪

出て…!!!

出て先輩!!!

その願いが通じたのか、先輩が出た。

『もしもし??』

なつかしい、先輩の声…。

二週間しか経ってないのに、こんなになつかしい…。

「あ…あの…大岩先輩…ですか??久しぶりです…。」

覚えてて!!!

誰か分かって!!!

先輩…!!!

『ん~??夏那ちゃん??久しぶりじゃん♪いったいどしたの??』

覚えててくれた!!!

あたしだって、分かってくれた!!!

こんな些細なことでも嬉しいんだよ…先輩…。

「あの…あ…今週の土曜日…空いてますか??」

お願い…お願い…神様…。

あたしは祈るようにして携帯を握った。

『ん~…。悪いけどごめん((汗 日曜日だったらいいけど…だめ??』

…。

OKなのは嬉しいけど…。

土曜日…なにするの??

また、奈七先輩と会うの??

そうなの…??先輩…。

でもね…諦めない。

待っててね…先輩…。


あたしは、気合いでこぶしを高く突き上げた。