「…でもね…、おばさんね、違うような気がするの。あの時、全を助けようとして飛び込んでくれた女の子が居たんだけど・・・」 その瞬間 目の前が真っ暗になった。 「ツバサ!!!」 車の中から、全くんが走って駆けつけてくれたのは何となくわかった。 星として生まれた私に、あるはずのない記憶がかすかに蘇ったことを、私は意識のない中で感じていた。 「…この子、全を助けてくれた子にそっくりね」 遠くから、低く呟く声が聞こえる。