だから、どうか、あの星も全くんの初恋の人と同じ…
全くんを命がけで想ってるんだよって、わかって欲しかった。
「あぁ、あのツバサが言ってた星な」
全くんは望遠鏡に再び顔を近づける。
「なんか、前見たときより随分でかくなってるみたいなんだけど」
「え…見せて」
私も接眼レンズを覗いた。
――鳥肌が立った。
どんどん膨らんでいっている。
最終的には何百倍にもなるらしいが…
怖い――…
急激な恐怖に襲われ、
私は一瞬目眩を感じ、がくんと倒れてしまいそうになった。
「あぶねっ…」
転びそうになった私を、全くんが抱きとめる。
しかし、私の全体重を支えた全くんの足元もふらつき、二人とも芝生の上に倒れこんだ。