「篠崎くん、あれから私」

「うん?」

「ナオちゃんに一度だけ会ったの。」

「ああ、手紙見た。」

「ねえ、篠崎くん。私、大きな勘違いをしてたのかも知れないの。」

青山が何を言ってるのか

よく理解出来なかった。

「どういうこと?」

急に青山のお母さんが入って来て、俺たちは話を中断した。

「あの…篠崎くん、ちょっといいかしら?」

俺は青山のお母さんに呼ばれて病室から出ようとした。

その時ふと青山の方を見ると

まるで何かを訴えるような目で俺を見ていた。

俺は何を訴えられているのか、全く分からなかった。

俺は青山のお母さんに、人っ気のない所へ連れていかれた。