午後7時

俺はチャリの後ろに青山を乗せて

海へ向かった。

外はまだ若干明るく

誰かに会うことを恐れて

俺は裏道を走った。

ヤバイな

こんなに近いのは初めてで

心臓の音が聞こえてるんじゃないかって心配だった。

俺って純情だな

自分で思って可笑しくなった。

「篠崎くん、何一人で笑ってんの?」

「うるせー」

危ない

こんなに近いと、まさか考えてる事もバレてるんじゃないかって

そんなくだらない事にヒヤヒヤした。

なんだかんだ1時間こいで、やっと海についた。

「キレイ…」

青山は海に引き寄せられるように近づいて行った。

俺も慌てて追いかけた。