プルルルル プルルルル

電話ってこんなに緊張するもんなのか?

俺はまるで、中学生が初めて好きな子に電話をかけるような

そんな心境だった。

「はい」

「あっ…えっと、篠崎ですけど」

「篠崎くん!ありがとう、こっちからかけ直す」

「いいよ、どうしたんだよ最近、急に来なくなって」

「あ、実はその事でちょっと」

俺は息を飲んだ。

「会って話せないかな?」

青山の急な誘いに戸惑ったけど、即返事をした。

「いいけど」

俺達は公園で待ち合わせをした。

ベランダ以外で話すのは初めてだし、

どんな理由でも嬉しかった。