その中でも

“ナオちゃんとの出会い”

を聞いて、俺は驚いた。

「ナオちゃんて、中学校頃に通ってた塾の先生なの」

それをフツーの顔で言う青山にア然とした。

「それ、良いの?」

俺は普通に聞き返してしまった。

「良いわけないから、隠してるんじゃない。」

そうか…。

青山はいけない事って分かってるんだ。

単純に不倫の事も、

いけないって分かってるのか、イマイチ分からない時があった。

そんな時
急にナオちゃんが帰って来た。

「静ー?ただいまー」

「あ!じゃあ篠崎くん、またね!」

そう言って慌ただしく青山はカーテンを閉めた。