リビングに人の気配はすでになく
シン...と静まり返っている
テーブルの上には
パンと缶コーヒーが置かれ
「朝メシ
しっかり食べて!
SHION」
と走り書きのメモと一緒に置かれてた
メモを握りしめ
開け放たれたままの
柊音の部屋をそっと覗き込む
さっきの香水の香り...
部屋はついさっきまで
人がいた気配を放ち
あたしの部屋に残った香水と
同じ香りがする
あたしはテーブルに座り
柊音が用意してくれたパンをされたパンを
一口かじる
食べなきゃ...
少しでも...
頭では分かっているのに
身体が食べ物を受け付けない
たった一口のパンすらも
喉元を過ぎると胃が全力で
押し返してくる
あたしは食事をあきらめ
部屋に戻り膝を抱える
カチコチ..カチコチ...
静かに時を刻む音に
耳を傾けてる内に
だんだんと
深い眠りへと落ちていく

