「んなコト...
考えるだけ無駄なんだよ」
イライラした様子で
頭をかきむしると桜木は
お互いのグラスにワインを注ぎ込む
「万人に共通する
「幸せ」なんて
あるわけないだろ...
慣れねぇヤツが
慣れねぇコト 考えんじゃねぇよ
例え金があったって
幸せというヤツもいれば
不幸だと嘆くヤツもいる...」
「いるか?
本当にそういうヤツ...」
「家が金持ちってだけで
好きでもない男と
政略結婚させられたり
小さな家族愛すら
知らなかったり..な...
俺らだって...
例外じゃねぇじゃねぇか
稼ぐだけ稼いで金なんか
使うヒマなんか
まるでねぇんだからな...
勝手に乙羽の幸せを
考えてんじゃねぇよ...
乙羽ちゃんにとって
「普通」が幸せとは
限んねぇだろ?
幸せに向かって
歩くヤツだけが
幸せになれんだよ」
「ぉお!! 格言
今度のソロ曲にでも入れとく?」
「ケッ...
ぁーぁ、アホらし...
やっぱ、あん時 断われば
よかったよ...
乙羽ちゃんの面倒なんて...
そしたら今日、お前らのこと
心から祝福できたのに...」
柊音が桜木のグラスに
ワインを注ぐ
「飲み過ぎなんだよ!」
「じゃ、もう
注ぐんじゃねぇ~よ!!」
「失恋くんは飲んで
忘れなさ~い」
「失恋なんか
してねぇ~よ!!
まだ始まっても
なかったんだから...」
男同士の友情に憧れる...
女には決して
真似できない
男同士の友情に...

