DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


白い花々で彩られた道を
飯岡の腕に導かれ
ゆっくり、ゆっくり
歩く乙羽

柊音への距離が
どんどん縮まっていく


 きっと、この道は...


 今日(イマ)に至るまでの
 険しき道のり

 決して...
 こんな綺麗な
 花々のような道では
 なかったけど

 それがあったからこそ


 今...

この先に柊音がいる



花道のサイドでは
メンバーたちが
温かい眼差しで手を叩き
迎えてくれる


「おめでとう
 森ちゃん♪」


「綺麗だよ
 乙羽ちゃん(泣)」


「おめでとう」


「幸せにな」


そして乙羽は
柊音の元へ...



「...頼んだぞ//」


まるで父親が
娘を手放すような...
低くつまった声で
柊音の耳元に呟く飯岡

柊音が静かに頷くと
飯岡は自分の左腕に組まれた
乙羽の腕を柊音へと引き渡す


 飯岡さん...


不器用な飯岡の
不器用な人間味が
乙羽の涙腺を刺激する


 家族を亡くし
 一人きりになったあたしは
 多額の借金を抱え
 どうする事も出来なくて...

 そんな時
 宮ちゃんに教えてもらった
 電話にかけて
 飯岡さんに出会った
 
 ただ、必死に
 すがりついて
 ここへ来たけど...

 もし、あの時...
 飯岡さんに出会ってなければ
 あたしはきっと...

 違う道を歩んでた...

 
 どっちの道が
 正解だったかなんて
 
 今となっては
 もう...
 
 ただの愚問でしかないけど


 何がどうなるかなんて
 未来は誰にもわからない
 
  
 不幸続きの人はいない

 
 人生はバランスを保ち
 流れていく