「あの時も...」
「ぇ?」
「本気で乙羽ちゃんを
柊音の元へ
帰したくないって思った
今だって、このまま...
遠くへ連れ去るかも...」
「ぅん...
でも、桜木クンはいつも
あたしをちゃんと
元の場所へ帰してくれる」
穏やかな乙羽の横顔
「... //
ぁん時、一番ツラかったのは
俺でも柊音でもなく
乙羽ちゃんだったはず...
俺は...
乙羽ちゃんが
笑っていられるなら
それでいい
乙羽ちゃんの笑顔が
あふれる場所があるのなら
たとえそこが地獄でも
俺はちゃんとそこへ
連れてくよ...
柊音の側は...幸せ?」
「クス...ぅん」
「そこ、笑うとこ?」
「ゴメン、だって「地獄」とか
言うんだもん...
柊音の側が「地獄」って
言ってるみたいで...」
「みたいじゃなくて
そう言ってるんスけど...」
「クスクスクス...」
笑い涙を目の端で拭う乙羽
桜木クンの優しさは
いつもあたしの胸の奥を
ジン...と熱くさせる

