DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


「翔耶、ビールで
 いいよな?」
 

「ぁぁ。」


柊音がキッチンから
冷えたビールを3本
抱えて戻ってくると


「せっかくだし
 乾杯しとく?」


桜木の言葉に乙羽が
キッチへコップを取りに
席を立つ

すると...


「あ~!!」


大きな声を出し
それを止める桜木


「?」


驚いた乙羽が思わず
その場に立ち止まると


「ゴメン、ゴメン...

 いいよ
 座ってて」


そう言い桜木は
自分のカバンの中を
ガサゴソと探り


「じゃ~ん♪」


効果音まで付けて
上機嫌に取り出したのは
乙羽と柊音に贈った
マグカップと
同じ種類の色違い


「...は?

 オマエ...
 マジ信じらんねぇ...
 
 何、自分のも
 お揃、買ってんだよ!」


「グフッ♪

 い~だろ♪
 俺も気に入っちゃった
 んだもん♪」


「だもん♪

 じゃねぇよ
 気持ち悪りぃ...

 んなキャラ
 成瀬だけで
 十分なんだよ!」


「クスクス...」


乙羽が肩を震わせ
笑っている


ただ...
その笑顔を見ただけで
柊音と桜木は気持ちが
温かくなる


「んじゃ、乾杯♪」


マグカップにビールを注ぎ
乾杯を促す柊音と桜木に
少しためらい気味の乙羽


「どうしたの?

 ほら、
 乙羽ちゃんも持って」


桜木が促すと


「ぇ...

 だって、それまだ...
 洗って..ない...」


「「うげっ!!」」


乙羽の言葉に二人とも
思わず持っていた
マグカップを落としそうになる


「ハハハ...

 ま、まぁ...
 細かいコトは気にせず...」


「気にする!!」


柊音が立ち上がり
ビールの入ったマグカップを
キッチへと持って行く


「ぇ~

 もったいねぇ...」


その後を乙羽が追いかけ
柊音がシンクに置いた
マグカップを洗う



黒×緑の
渋いマグカップは柊音の

ピンク×白の
かわいいマグカップは乙羽

黒×紫の
ド派手なマグカップは桜木


綺麗に洗って持って来たマグカップに
再びビールを注ぎ入れ


「んじゃ♪

 かんぱぁ~い」