DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


「もしもし、伯母さん?」


「...乙羽ちゃん?」


久々に聞く伯母の声...


「...乙羽ちゃん?
 乙羽ちゃんなの?」


伯母は乙羽からの電話に
とても驚いている


「...ぅん

 ゴメンネ、黙って
 いなくなっちゃって」


「ホントよ...
 あなた、今どこにいるの?
 元気なの...?」


「ぅん...

 あたしは大丈夫
 元気だよ」


「あんた...
 アパートも何もかも引き払って
 急にいなくなるから
 
 あたしはてっきり...」


伯母は、独りきりになった
あたしの事をずいぶんと
心配した様だった


「ゴメンネ、伯母さん...
 心配かけて...

 あのね..
 今日、電話したのは...」





伯母の話では
兄が事故で亡くなる
数日前、伯母の家を訪れて
何かの書類を
託していったらしい

あたしは事務所の住所を教え
それらの書類を全て
送ってもらうことにした


「ちゃんと、ご飯は食べてるの?」


「ぅん...
 食べてるよ」


「マスターもすごく
 心配してるのよ」


「...

 伯母さんから
 元気だからって伝えてね」


「あなたは独りきり
 なんかじゃないのよ...」


「ぅん
 ありがとう

 伯母さんも
 体に気を付けてね

 ぅん..ぅん...
 じゃ..また....」
 

電話を切る
乙羽の瞳には
涙が溢れている

それを気付かれぬよう
指でさっと拭い
飯岡に電話を返す乙羽


「保険金がおりれば
 だいぶ片付くな...」


窓の外を見渡す