DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


 もう二度と...
 
 ここへ
 来ることはない...



そう思っていた
西山のリビングに
あたしは何故か
再び立っている


 あの日の恐怖が
 再燃する...


乙羽は震える肩先を
自分の腕で抱きしめる


ガチャン!!


ビクッッッ


西山が荒々しく投げた
鍵の音に敏感に反応する乙羽


乙羽にとって
この空間の全てが
恐怖でしかない



西山は馴染みのソファーに
どっかりと腰を下ろし
低い声で言った


「さぁて...

 どうしようかな....」


凍てつく氷のような
冷たい瞳で乙羽を見つめる西山


「とりあえず、脱げよ」


「...」


「...聞こえなかった?」


「.....先に..シャワー...」


「ぁあ?

 お前、相変わらず
 往生際悪りぃな...

 もったいつける程でも
 ねぇクセによ...」


「...」


乙羽は下をうつむく


「フゥ...
 
 ま、いっか...
 
 柊音の垢がついたまま
 抱く気もしないし...」


 ヨカッタ...


「3分」


西山が指を3本立てる


「3分だけなら待ってやる」


 3分...


「3分たったら
 引きずり出す...」


乙羽は小さく頷き
急いでバスルームへ向かう


西山はニヤニヤしながら
腕時計を見つめる