DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


「もぅ...

 その辺でやめておけ」


低く穏やかな声とは裏腹に
力強い飯岡の腕が西山を制止する


「...後は

 私から言っておく」


「はぁ?」


飯岡のその力の強さに
イラッときた西山は
乱れた前髪を
ゆっくり払いながら
今度はその怒りの矛先を
静かに飯岡へと向ける


「だいたいなぁ...

 テメェがそんなんだから
 コイツらがツケ上がんだろ?
 
 ぁあ?
 飯岡ぁ~!
 
 もっと、しっかりしろや!!」


全く抵抗する様子もない
飯岡の後頭部を
両手で押さえると
西山は容赦なく
飯岡の顔面に
膝を蹴り上げる

鈍い音と共に
顔面に激痛が走り
後方へよろける飯岡

するとその飯岡の
髪の毛を鷲掴みにして
今度は腹部を
蹴り上げる西山

前屈みに倒れていく
飯岡の服を掴み上げ
今度は飯岡の顔面を
何度も殴る西山

激しく飛び散る血しぶきと
耳を塞ぎたくなる 鈍い音

まるでサウンドバックのように
抵抗することなく
飯岡は殴られ続ける



「ヤメテ!!」


気が付くと
制止する成瀬の腕を振り払い
乙羽は飯岡の身体に
覆いかぶさっていた


「...バカヤ..ロ...

 ......どいて..ろ」


血を吐きながら
飯岡が乙羽を自分から
突き放す


成瀬もまた必死で
乙羽を飯岡から
引き離そうとする

乙羽は必死で飯岡の
身体にしがみつき訴える


「もぉ...
 
 わかった..から...

 分かったから
 もぅ..ヤメテ...

 .....お願い」


飯岡にしがみつき
泣きながら西山に悲願する乙羽