「何だよ翔耶、
お前らまだDOLLに
反対してんの?」
ドキ...
「ぇぇ、まぁ..一応...」
「一応? オマエら頭
おかしんじゃねぇの?
あんなモン
反対する意味あんのかよ
つぅかさ、アレだぜ
一度使ってみ!!
中には結構
掘り出しモンとかいて
病み付きだぜ!」
意味深に腰を動かす先輩
「普通の女と違ってさ
後腐れとかないし
風俗とは全然違う
初々しさとか...
俺ら事務所はホント
素晴らしいよな!」
「...」
先輩たちの会話が
気が気でない桜木
「ぁ、そぅいえばさ
あれ、どうなった?
DOLL NO.103の
「乙羽ちゃん」
いい感じだったのに
いつの間にかDーBOOKから
削除されてんの」
「ぁ、それ
俺も予約してた」
「お前も?」
「お前も?ってことはお前も?」
先輩二人が互いに
指を指し合う
「ぁーぁ、
んじゃ、また
西山さんにヤラれちまった?
いい娘はみんな西山さんに
獲られちまうな」
「ィヤ...
何か今回はどうやら
西山さんじゃないらしいぜ」
「マジ?」
「ぁぁ、だってオレ、この間
西山さんに聞かれたモン
誰が103使ってんだ!って」
「怖ぇぇー!
こりゃ、103は
もぅ、手に入りそうもねぇな」
「ぁぁ、そうだな...
西山さんの後はだいたい
壊れちまって使いモンに
ならねぇからな...
ぁ~ぁ
せめて俺が使ってからに
してくんないかな」
「お前、殺されんぞ」
「だよな~
でも、ホント
絶品だったんだよな~」
こいつら...
何の話してんだよ...
桜木の体からザワザワと
血の気が引いていく
「オイ、桜木
お前大丈夫?
顔色悪いぞ」
「スイマセン...
俺...
今日は帰ります」
桜木は代金を払おうと
財布を出す
「ここはいいよ
早く帰って休め」
「いつもすいません。
じゃ、お言葉に甘えて
ゴチになります」
「ぁぁ。」
桜木が店を出ると先輩は
「あいつらも
変わってんな」
「単なる売れっ子の
わがままじゃねぇの?」
「かもな」
「ホモだったりして...」
「「ギャハハハハ...」」
桜木をエサに
先輩達が盛り上がる中
桜木は家路を急ぐ
森ちゃんヤベーよ...
西山さんに目ぇ
付けられてんじゃねぇか
DOLLの中で最も
手に入りにくいレア物として
森園乙羽の人気は
ものすごいコトになっていた
桜木は胸騒ぎを
覚えずにはいられなかった

