DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


桜木のマンションへ
帰ってきた乙羽


「入って...」


入室を促すも乙羽は
玄関先で少し躊躇う


「大丈夫...

 何も心配いらないから...」


そう言い桜木は
乙羽の背中を
そっと 後押しする


リビングに入ると桜木は
以前と同じよう奥の部屋を
使うよう乙羽に言うと
深いため息と共に
ソファに深く埋もれる


「ハァ...」


 何やってんだ...
 俺...


イライラした様子で髪を
グシャグシャにかき乱す桜木


 乙羽ちゃんが
 フリーになったって聞いて
 いてもたっても
 いられなくて
 指名したものの...

 正直、この先
 どうしていいのか...


「ぁ..ぁの...」


ソファに埋もれる桜木に
乙羽が声をかける


「...ぁ、ゴメン

 腹、減ってる?」


いつもの優しい笑顔で
問いかける桜木


「...ぅぅん//」


乙羽が首を横に振ると


「...そか」


桜木は再びソファーに埋もれる


「...ぁの//」


乙羽が何か言おうとすると


「俺さ...


 ...
 DOLLなんて
 フザけた遊び
 最初から反対だったから...
 
 だから...

 乙羽ちゃんは何も
 心配しなくていいよ」


「...」


何も言えず
下をうつむく乙羽


「この際...

 地元に帰っちゃえば?」


「ぇ...」


「乙羽ちゃんだって
 好きでこういうこと
 してるワケじゃ
 ないんだろ?

 だったらもう...
 この辺でやめて
 帰った方がいい」


「...でも」


桜木が乙羽の肩口を掴む


「これ以上...

 
 好きでもない...
 男に...

 

 抱かれんな..よ...」


「サクラギ..クン....」


桜木の腕に
力がこもっていく


いつもと違う
「男」を匂わす桜木に
乙羽は余計に何も
言えなくなってしまう


すると

ピンポーン♪


不意にインターホンが鳴り響く


桜木は乙羽の体を解放し
モニターを覗き込む


「!!」


モニターを見て
驚く桜木


桜木はすぐに鍵を開け
玄関先へと急ぐ


そしてすぐに玄関先で


「何だよ!!」と


桜木の荒々しい声が響く

その声に乙羽は
誰が来たかも分からないが
慌てて髪を撫で
身なりを直す


玄関先では


「よッ!!」


柊音が桜木に
右手を挙げる


「よッ!!
 じゃねぇ...

 何だよ!!

 森ちゃんの契約なら俺
 解約するつもりねぇから」


桜木が冷たく言い放つ


「そっか...
 
 んじゃ、俺も
 今日からココに泊まる...」


「はぁ?」


驚く桜木
それを無視して柊音は
大きなバッグ1つ持ち込み
リビングに入ってきた