DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


「借金は..俺が....」


更に言葉を続けようとする
柊音の言葉をさえぎる飯岡


「ほぉ...

 それでその後は
 恩を売った女とめでたく
 結婚でもすんのか?」


「...そんなつもりは...」


「森園...」


飯岡が乙羽の方へ顔を向ける


「お前、すごいな!!

 立派にDOLLじゃないか
 
 さすが、俺が
 見越しただけのコトはある
 見ろ、柊音のヤツ...
 完全にお前に骨抜きだ

 借金も肩代わり
 してくれんだとよ

 それだけ上玉なら
 他所へ行っても十分...」


ドンッ!!

「やめてくれ!!」


力いっぱい壁を叩く柊音


「柊音...

 お前、自分が
 何を言ってるか
 分かってんのか?」


低い雷のように
全身にビリビリと
飯岡の怒りが伝わってくる


「俺には女の為に全てを
 投げ出してもかまわないと
 言ってるように
 聞こえるが...?

 お前プロならもう少し
 自分の立場をわきまえろ
 
 そんな言葉...
 軽々しく吐くんじゃない」


「...」


「8年だぞ!! 8年!!
 8年かかってやっとココまで
 来たんだ...

 お前がココまで来れたのは
 自分一人だけの力じゃない
 
 メンバーや、事務所の人間
 スポンサーや局の人たち
 その他、何百という人間が
 関わってようやくココまで
 来たんだ...」


「...」


「お前は好きな女の為だ
 何を言われてもどうなったって
 構わないだろう

 だが、他のヤツらは?
 
 お前一人のくだらない感情に
 あいつらも一緒に巻き込むのか?

 
 誰のモノでもないから
 みんなが夢を見るんだ...

 アイドルが特定の女をつくったら
 終わりなんだよ!!」


飯岡の激しい怒声が響く