「ぉ..ぉぉ!」
「ぉぉ...って...
何、そのビミョーな反応」
「ぇ、ぃや~
別にビミョーなんかじゃ...」
「ホラ、見て、ホラ、見て♪
翔耶が探してたヤツでしょ?」
瞳を輝かせながら子供の様に
カメラに向かって
ワインのボトルを見せる成瀬
「ぁぁ...
そうだな...
そうかな...?
俺、探してたっけ?」
「ぇ~
この間、二人で散々
探し歩いたじゃん」
「ぉ、ぉお...」
二人のやりとりを聞いた柊音が
乙羽の手を取りリビングの
奥の方へ連れて行く
「ゴメン...
ちょっと、ココで待ってて」
「...ぅん」
乙羽を奥に連れて行き
インターホンの所へ行く柊音
柊(うまく帰せよ)
桜(どうやって)
柊(具合が悪いとか
彼女が来てるとか
どうにでも言えよ)
二人でコソコソしてると
「もしかして誰かいるの?」
成瀬がインターホン越しに聞く
「ぁぁ、まぁな...」
「何だ...
そうだったんだ
だったら早く
言えばいいのに
何か翔耶の態度が
よそよそしいから
心配したじゃん」
成瀬の言葉にホッとした桜木が
「悪りぃな...
今日は...」と言いかけた瞬間
「彼女?
だったら紹介してよ♪
彼女も一緒に飲も♪」
インターホンの前で頭を抱える二人
「クス...」
それを奥から見ていて笑う乙羽
桜(どうする?)
柊(どうするって...)
桜(別に事情を話せば...)
柊(事情って...)
DOLLは取らないと
みんなの前で言ってた柊音には
少々、都合が悪い
そんなこんなの間にも
成瀬はしつこくピンポンを鳴らし
「家に入れろ」と訴う
「だぁぁぁ、わかったよ
今、鍵開けるから
ピンポン、ピンポン
鳴らすんじゃねぇよ」
「わーい♪」
桜木が仕方なく鍵を開けると
「ホラ、ホラ、見て!見て!
これでしょ?
翔耶が前に言ってたワイン」
上機嫌でボトルを
掲げて見せる成瀬
「...ぁぁ」
すると成瀬は
鼻をクンクンさせ
「ゥホ! い~におい...
もしかして
俺って、GOODタイミング?」
「BADだよ」
「ぇ? 何で?」
桜木が呆れかえりながら
成瀬の手からワインを奪い取ると
奥の方から柊音が顔を出す
「よぉ、ナル」
「ぇ... 柊音?
何?どうしたの?
ぇ、てか、何?
どういう組み合わせ?」
意外な組み合わせに
驚きを隠せない成瀬
「はっ!!!
もしかして...」
「違う!!
違うから口に出すな!!」
「彼女じゃなくて
彼氏だったの?」
「だぁぁぁぁから
違うんだって!!」
「...怪しい」
「...テメェ
いい加減にしろよ
このまま、帰っても
いいんだぜ」
「ぅそ、ぅそ、ぅそです
俺は何も見てません」
「だから...(怒)」
「翔耶、遊んでんなよ」
成瀬にムキになっている桜木を
一度、引き離す柊音
「本当、たまたまなんだよ」
「たまたま...?
全然、意味分かんない
たまたま、何で柊音が
翔耶の部屋にいんのさ
他にも誰かいんの?」
部屋の奥を見ようとする成瀬
「...いや!!」
「ぇ、本当に2人なの?
リーダーとかモトが
いんじゃなくて?
2人で何してんの
気持ちわるッッ」
「オマ、勝手に変な
想像すんな!!」
「変な想像もするよ!!
一番、ない
組み合わせなんだもん」
桜木と柊音を
交互に指差す成瀬
「「.....」」
顔を見合わせる二人を他所に
「お邪魔しまーす」
成瀬は中々、家の中に
通そうとしない桜木に
シビレを切らした成瀬は
自分からクツを脱ぎ
中に入ろうとする
すると自然に
桜木と柊音が
通せんぼする形になる
「何?
入っちゃダメなの?」
成瀬は廊下の奥の部屋に
視線を送る
「ぃや~
いいっちゃ~いいけど
ダメっちゃ~ダメかな」
「何、それ」
「.....」
「変な事言ってないで
柊音も一緒に飲も!
これ、手に入れるの
本当、苦労したんだから」
「ぁ、ぁぁ...
入るよな...やっぱ...」
成瀬の強引さに
半ば呆れながら
覚悟を決めた二人
「何? 何があんの?
本当、二人とも
超、怪しいんだけど」
「ぃや~
別に何もないけど...」
「なら、いいじゃん!
だって、男二人で
焼肉なんてキショ~
俺、みんなに
言いふらしちゃうよ~」
そんなことを言いながら
リビングへ入っていく成瀬

