DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


♪♪♪~

不意に鳴り響く
乙羽の携帯



 ハッ!...


その音で
我に返った桜木は
慌てて乙羽から離れる


♪♪♪~♪~~♪~
♪♪♪~♪~~♪~

 
鳴り続く
携帯の着信音


「...出ないの?」


静かにうなずく乙羽


「出なよ...
 どうせ柊音だろ?」


「...いいの?」


「出なきゃアイツ...
 ここへ..飛んでくる...」


そう言うと桜木は
力が抜けるように壁にもたれ
ズルズルッと上半身を滑らせ
床に座り込んだ


 クソッ
 何やってんだ...俺?


 ククク...
 カッコ悪りぃ...


あまりにも自分が
哀れで笑えてくる...


「...もしもし」


抜け殻のように
壁にもたれ座る
桜木を気にしながら
電話に出る乙羽


「乙羽...?
 
 ゴメン、寝てた?」


受話器の向こうから
聞こえてくる
柊音の優しい声に

重く...
心に圧し掛かる

罪悪感...


「...どうせ
 眠れなかったから...」


いつもと変わらぬ様子を
演じる乙羽


「明日、帰れるから」


「ぅん」


「翔耶は?」


乙羽はすぐ側にいる
抜け殻のような桜木に
視線を向けた後


「もぅ...
 寝ちゃったみたい」


「そっか...
 
 じゃ、明日、帰れるって
 翔耶にも伝えてて...」


「ぅん」


「じゃ、明日」


「...ぅん
 お休み、柊音」


乙羽が静かに
携帯を閉じると


「...ゴメン」


桜木が小さな声でつぶやく


「...ぅん」


乙羽が返事をすると桜木は
ソファーに移動しそのまま
乙羽に背を向け
体を小さく丸めた