DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


「俺...

 こんなにも自分を
 抑えきれないの...
 
 初めてで...

 自分でも..
 何するか...
 
 ...分かんない

 だから少しでも...
 気を...
 紛らわせようかと思って
 飲んだら...
 
 何か逆効果で...

 でも、俺...
 
 柊音を...


 裏切れない...」


桜木は必死で
自分の気持ちと
戦っていた


「...ゴメン..ナサイ」


ただ下をうつむくことしか
できない乙羽


「...だから

 乙羽ちゃん...
 じゃなくて...
 
 柊音が..ね...」


桜木は悲しげに笑い
乙羽の身体を
壁に押し付けると

そっと
唇を重ねた

桜木の瞳から
静かに流れ落ちる
涙を見た乙羽は
桜木の傷の深さを知る

 
 ぁたしはDOLL...

 大金と引き換えに
 自分を売った...

 ぁたしに...
 桜木クンを傷付ける
 資格なんてない...

 DOLLのクセに
 心なんて持つから...

 いつまでも
 「人間」に
 しがみつくから
 
 周りが苦しむ...

 いい加減...
 あがくのはもぅ...

 やめにしよう...
 
 そしたらきっと
 みんな楽になる...


全てを受け入れる
覚悟を決めた乙羽は
全身の力を抜き
桜木に身を委ねる

それを合図に
桜木の唇が
首から胸元へと

滑り落ちていく...


 ぁたしに...

 人を好きになる
 資格なんて...


頭では割り切っても

心が...
柊音を求めている

どんなにお金が必要でも

やはり...
心まで売る事はできない


 ぁたし..バカだ...
 
 今頃...
 
 そんなコトに
 気が付くなんて...


乙羽の瞳から
涙がこぼれ落ちる