DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


「ぁ~何か
 笑ったら腹減ったな」


桜木はキッチンに行き
冷蔵庫の中を覗き込む


「ぅ~ん...

 やっぱ
 何もねぇ~な...

 森ちゃん、何か
 食べたいモンとかある?

 俺、ちょっと
 買って..く...

 ...って ぉわっ!!!」


桜木が振り返ると
すぐ背後で乙羽も
冷蔵庫の中を
覗き込んでいる


「ビックリした~
 そこにいたの?

 何もないから
 俺、ちょっと買ってくる」


「オムライス...」


「OK、オムライスね」


「じゃなくて...

 オムライスとかでいいなら
 あたし作れるよ^^」


「ぃや、だから
 そのオムライスを作る材料が...」


「卵あるし...
 
 豆乳と...
 後..コレとコレと...」


乙羽は冷蔵庫の中から
使えそうな食材を取り出す


「ぇ? マジ?

 買いに行かなくても
 作れるって意味?」


「ぅん♪」


「すげ~!!」


「♪」


「ぇ、もしかして...

 今朝のヤツも全部
 ウチにあったモン..とか...?
 ..って、じゃないよね」


「ぅん」


「は?

 またまた~ ウソだろ?
 
 パンとかあったし...」


「強力粉があったから
 炊飯器で...」


「キョーリキコ?
 炊飯器?
 
 ...て、ご飯炊くアレ?

 ...てか、キョーリキコ???」


驚きを隠せない桜木


「...ぅん

 冷蔵庫の中に
 使いかけがあったよ」


「使いかけ?
 てか、キョ-リキコって何?」


「.....(汗)

 小麦粉...
 パンとかパスタ作る時に...」


「パンとかパスタを作る?

 俺が...?
 知らねぇ...

 んなモン買った覚えねぇし」


「...小麦粉と
 間違えたとか...」


「俺、料理とかしないから
 小麦粉もなにも...

 ぁ...//」


「お母さんとか...」


顔を赤らめ頷く桜木


「クス...」


「ヘェ...

 炊飯器って
 パンも作れんの?」


「クス、あたしも最初
 ビックリした...

 ぁ、ゴメン
 お腹すいてるんだよね
 すぐ、作るね」


手を洗い
オムライスを作る準備を始める乙羽


「俺も何か手伝う」


桜木も慌てて手を洗い
乙羽を手伝う



30分後...

二人で作ったオムライスと
コンソメスープが出来上がる


「ウマほー♪
 いただきまぁーす!

 ぅぉおーーー!
 うめぇーーー!」


「...クスクスクス」


夕食を終え後片付けも
手伝ってくれる桜木


「ぁたしが...」


「いいよ、俺が片付けるから
 森ちゃんは休んでて...」


「ぇーいいよ

 あたし、居候だし
 これくらいのこと...」


「じゃ、俺が流すから
 森ちゃん石けんね♪」


「クス♪」


 ヤベ...

 俺、この空間が楽しくて
 仕方なくなってきてる

 森ちゃんと過ごす空間が
 心地よくてたまらない...

 キッチンの限られた
 狭い空間で、二人並んで
 洗い物することが
 こんなにも幸せに
 感じるなんて...

 俺...
 本当、どうかしてる...


桜木の気持ちが一気に
熱く激しく加速していく...