「ぉ、ぉ帰りなさい..//」
「ただいま」
玄関で靴を脱ぎながら
桜木が何気なく
部屋の奥を見る
「ぁれ?
何か暗くね?」
「//」
桜木はスタスタと歩き
パネルの前を通り過ぎ
暗くなったリビングの隅に
置かれた観葉植物の後ろに
手を伸ばす
カチッ!
...ぇぇ! そこ?
思わぬ場所のスイッチに
腰が砕けそうになる乙羽
パネルには
あんなにたくさん
スイッチがあるのに
何でここ?
納得のいかない乙羽が
観葉植物の後ろのスイッチを
マジマジと見つめると同時に
明るくなったリビングが
いろいろとバラエティーに
富んでいる様子を見て桜木は
乙羽が電気をつけようと
必死であがいた様子が伺えて
思わず吹き出す
「グフッッ!
ククク...」
「?」
「何か...
映画でも観てた?」
スクリーンを指差し
笑う桜木
「ゴ、ゴメンナサイ...//
電気つけようと思って
ココをね、いじったら
元に戻せなくなちゃって...」
申し訳なさそうに
パネルを指す乙羽
「クスクス...
戻すのはココ...」
桜木がテーブルの上に置かれた
リモコンの一つを操作すると
スクリーンはスルスルと上部へ
巻き取られていく
「ぇ...
巻き上げはリモコンなの?」
「そ♪」
「電気は向こうで...
ぁ、じゃ、カーテンは?」
「カーテンは、長押し♪」
な..長押し?
ヘナヘナと一気に
力が抜けて行く乙羽
「か...」
「か?」
「...からくり屋敷みたい」
乙羽の言葉に
「ぁははは」
桜木がお腹を抱え笑い出す

