タクシーの窓から見える夕日は
もう建物よりも低い位置まで
降りてきている
チッ...
ずいぶんと
時間かかったな...
「ぁの、すいません...
少し急いでもらえますか」
桜木は運転手を急かす
一方...
暗くなり始めた
桜木の部屋では
電気をつけようと
乙羽が悪戦苦闘していた
ぅ~ん...
リビングの壁に設置された
パネルの前で一人悩む乙羽
パネルには
たくさんのスイッチがあり
どれが何のスイッチなのか
まるで分からない
こんなにたくさん
一体、何のスイッチ...?
乙羽はその中の
一番上のスイッチを
恐る恐る押してみる
カチ!
ゥィーーーン...
突如、壁の隙間から
降りてくる白いスクリーン
ぅわわ!!
コレじゃない...
あせる乙羽
スクリーンを元に戻そうと
慌てて他のスイッチを押すと
今度はリビングのカーテンが
自動で閉まり始める
もぉ..ヤダ...(泣)
カーテンがゆっくりと
閉まるにつれ、どんどん
部屋が暗くなっていく
ゥソ..やだ...
半ば、やけくそで
スイッチを押す乙羽
パチッ!
パチッ!
だが、どうしても
リビングの照明だけつかない
何で...?
どうしよう...
残された最後のスイッチを...
祈るような思いで押す乙羽
カチッ!
?
ついたのは
リビングの間接照明
真っ暗な部屋の中が
薄っすらと
明るくなっただけだった
間接..照明...?
ヤダ//
どうしよう
焦る乙羽
そこへ...
ガチャ
「ただいま」
桜木がリビングに入ってくる

