DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


慣れないキッチンと
不揃いな食材で何とか
朝食を作り上げていると


「い~匂い♪」


濡れた頭をタオルで拭きながら
桜木がキッチンに入ってくる

そしてテーブルの上に
並べられたものを見るなり


「は?

 ちょ、スゲェー...

 ぇ?
 これ..作ったの?
 まさかね...

 買って...

 ぇ?ぇぇぇ?」


「クス」


「マジ? 作ったの...?」


乙羽がコクリ頷くと


「は?食材は?

 こんなん作れる食材
 ウチにあった?」


桜木は目を丸くして
驚くばかり


「クスクス...
 食べる時間ありそう?」


乙羽の言葉に
時計を見て慌てる桜木


「ゲッ...
 
 ちょ、待って...
 速攻で準備するから」


桜木はウィンナーを1つ
口の中に放り込み
慌てて準備を始める


15分程すると
準備を終えた桜木が
再びキッチンに入ってきて

プチトマトを一コ
口の中に放り込む


「クス

 飲物は何入れる?」


「ぁ、俺やる」


「ぅん」


桜木は冷蔵庫から
豆乳を取り出し
グラスに注ぐと


「森ちゃんも飲む?」


「ぁ..ぁたしは...//」


首を横に振る乙羽


「何、もしかして苦手?」


「//」


「マジ?」


「早く食べないと...」


話をはぐらかすように
乙羽は時計を指差し
桜木を急かす


「ゥゲッ!」


時計を見て
慌てる桜木


「いただきまぁ~す

 んんっ!
 ゥンマ~イ!!」


「クスクス...

 桜木さんて
 ホント美味しそうに
 食べるよね」


「翔耶...でイイヨ//」


「ぇ//」


「ハハ//

 やっぱ急には
 呼びにくいか...
 
 んじゃ...」


桜木が指を1本立てる


「ステップ1 桜木クン」


指を2本立てる桜木


「ステップ2 翔耶クン」


桜木は指を3本立てる


「ステップ3 翔耶」


「...」


「ステップ4 翔」


「...?」


「ステップ5... オイッ?」


「クスクス...

 最終型は
 「オイッ」でいいんだ...」


「ぁぁ。
 案外、すぐかもな」


「クスクスクス...」


「ぁはは...」


柊音のいない
この空間を乙羽が不安に
思わぬよう
一生懸命、乙羽の
笑顔の糸口を探す桜木


人の気持ちを
考える事のできる
少し大人で素敵な人