DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


 どうしよう...
 震えが止まらない


部屋の隅で乙羽は
震える身体を必死で
両手で押さえ込む

そんな乙羽を
見かねた桜木が
乙羽を抱き寄せる


「大丈夫...?」


 ダメ...

 男の声や力や形相が
 蘇って...
 
 恐怖が...
 再燃する....


硬直したまま不自然に
抱かれる乙羽の腕を
桜木が優しくさする


「大丈夫...
 もぅ、終わったから

 あの男はもう
 捕まったんだから...」


桜木の腕の中で
乙羽は小さく頷く



コン、コン、ガチャ

さっきの警官が
折りたたみのイスを
二つ手に戻ってくる

そして乙羽の
顔色を見て驚く


「大丈夫?」


「...ぁ、ハイ//」


警官は慌ててイスを開いて
乙羽を座らせると


「医務室で少し
 横になった方が
 いいですか?」


「ぃ、ぃぇ...
 大丈夫です//」


すると若い女性の警官が
コーヒーを二つ運んでくる


「コーヒーどうぞ♪」


女性警官は桜木に
コーヒーを手渡す


「ぁ..
 ありがとうございます」


戸惑いながらも
桜木が丁寧に受け取ると
女性警官は桜木に
何か言いたげだったが
男性警官に促されるように
部屋を出て行く


「...すいません

 ウチの署でも
 大人気なんですよ桜木さん」


「そうですか
 ぁりがとうございます」


戸惑いながらも
一応、頭を下げる桜木


「ぁぁ、ミルクと砂糖はココに...」


「ぁぁ、ハイ
 ありがとうございます」


桜木は乙羽にコーヒーを手渡し
砂糖とミルクを入れてあげる


「ぁりがとう//」


少し落ち着いた様子の乙羽が
フーフーとコーヒーを冷ます