DOLL・・・ ~秘密倶楽部~


「そのまま...
 
 男に
 押し倒されて...

 必死に
 抵抗したんですが
 

 全然ダメで...」


乙羽の瞳がユラユラと
動揺に変わり

やがてそれは...
恐怖に引きつった
表情へと変わっていく


「男は...
 
 あたしに
 馬乗りになって...

 体を押さえつけると
 側にあった電気コードで
 あたしの両腕を縛り
 お金を要求してきました

 恐怖で...

 全然、声が
 出ないあたしに
 イラだったのか男は
 あたしの頭を何度も
 床に打ち付けて...

 意識が...
 朦朧としてきて...
 
 もうダメかも...と
 思った瞬間
 桜木さんが来てくれて...」


乙羽が必死で
そこまで説明すると
見かねた桜木が
説明を変わる


「柊音が留守の間
 帰るついでに
 家の様子を見てほしいと
 頼まれてて...
 
 ぁ、俺の家
 通り道なんで...」


 知らなかった...

 柊音が桜木さんに
 あたしの様子を
 見てくれるよう
 お願いしてたなんて...

 桜木さんも
 わざわざ帰りに
 寄ってくれてたんだ...


胸の奥が熱く
こみ上げてくる


「きみは確か...」


警官が手帳で
確認すると


「桜木翔耶です...」


桜木は自ら名乗った