飯岡は柊音や桜木が
現役アイドルで名が知れた
芸能人であることを
警官に説明したうえで
事件が起こった際
柊音の「彼女」である
一般人の乙羽が
柊音の家に一人でいて
被害に遭ったコトを話した
複雑な事情が絡んでいる上
盗られた物も
何もなかった為
届出しなかったコトを説明すると
「...分かりました
事情はお察ししますが
次からは速やかに
通報をお願いします」
「ハイ...」
飯岡は警官に頭を下げる
「では...
その時、部屋にいた...」
警官が乙羽の方へ
視線を向けようとした時
「僕と..彼女です...」
桜木が手を挙げる
「ん?
彼女一人じゃ...?」
警官が確認するように
飯岡の方を見る
すると桜木が
「男が彼女に
馬乗りになってるトコへ
俺が来て
男と揉み合いに...」
「揉み合いに?」
「ハイ」
警官は桜木に
怪我がないコトを確認すると
乙羽の額のガーゼに
視線を落とす
「その怪我は
その時の...?」
そう言うと乙羽は
小さくうなずいた
「お名前は?」
「...
森園...
乙羽です」
警官が手帳に書き込む
「では、森園さん...
その時の様子を
できるだけ詳しく
聞かせてもらえますか?」
警官は飯岡の顔、桜木の顔
柊音の顔を順に見回し
乙羽に話を聞いてもいいか
確認を取る
「...どうぞ」
飯岡は警官に場所を譲り
ドアの所へ行くと煙草に火をつける
「後で病院に行って
その傷の診断書を
もらってきて下さい
調書に付け加えますので...」
警官が優しく乙羽に言う

