しばらくすると
ドアの方からガチャ、ガチャと
音がしたかと思うと
僅か数センチ程ドアが開き
そこから桜木が再び
小さな声で呼びかける
「トワちゃん...
俺...
入っても大丈夫?」
入室を確認をする桜木
「ぅん」
乙羽が返事をすると
桜木はドアからヒョイと
顔を覗かせ
優しい笑顔を見せる
「ヘェー...
前から気になってたけど
中は、こんな感じなんだ」
部屋を見渡す桜木
「オット!」
うっかりと手を
放しそうになった桜木は
慌ててドアを掴み
ドアノブをガチャガチャさせ
何かを確認する
「フ~ン...
安っい ラブホって感じ?」
そう言うとドアを
ゆっくりと閉める
乙羽は不思議そうな表情で
「鍵...」
「ヘヘ、借りてきた」
悪戯な笑みと共に
この部屋の鍵を見せる桜木
「ぇ?
飯岡さんから?」
「ジョーダン...
飯岡に言ったら
その時点でOUT!
ん~
ちょっと、職権乱用♪」
「でも...
閉めちゃったら
桜木さん
出られないんじゃ...」
「ぁぁ、大丈夫。
こうやって薄いプレート
噛ませてあるから」
ガチャ
先ほど、閉まったかのように
見えたドアは、いとも簡単に
桜木が押しただけで開いた
「...スゴイ」
「安っいラブホと
同じだからね...
外からは開くけど
中からはノブバカで
開かないんだ」
「ノブナガ?」
「ブッ! ククク!!
ノ・ブ・バ・カ
わざとノブを空回りさせて
何処にもかからないように
してあるんだ」
「..ヘ、ヘェー//」
顔を赤らめる乙羽

