運命のヒト

水嶋とまた同じクラスになれて嬉しかった俺。

本当なら、毎日教室に行きたいところ。


でも、今までの俺はサボってばかり。

水嶋に会いたいから教室に行きてーんだよと、健二には言えなくて・・・。



・・・で、今、俺は学校をサボって、健二と一緒に町にいる。


今日は学校に行く気がしねぇな・・・。

健二がそう言うし、俺らは町に行くことにした。


さっき、携帯に神田から電話がかかってきた。


「優士、学校来ないの?」

って聞かれた俺は、行かねぇってだけ伝えた。


神田は、

「分かった。
 じゃぁ、愛と一緒にいるね」

とかなんとか言ってた。


愛っていうのは、神田のダチで中村愛。

今一番、中村と仲がいいらしい。


昔は、小田や水嶋と仲良かったけど、あいつらとも同じクラスになってねぇし、最近はあんまりみたいだな・・・。


まぁ、神田が誰と仲良くしようと俺には関係ねぇけど・・・。


そんなことを思っていると、俺らの前を数人の奴らが通って行った。



「なぁ~、あれがタケルって奴?」

金髪で長身の男をあごで指して、健二に聞いた。

「あぁ~、そうや。
 あいつはかなりやばいぞ!」

いつもしないような真剣な顔をして健二はそう言った。


「へぇ~。やっぱでかいな・・・。
 ってか、かっこいいよな・・・」

「まぁ、ぶっちゃけタケルはかっこいいけど、
 俺はお前の方がかっこいいと思うぞ!」

健二は俺にそんなことを言ってきた。



それは、本気か?


健二は何が言いたいんだよ?

・・分からねぇ・・・。