運命のヒト

「で、お前はそれでいいんか?」

「よくねぇけど、もしこのまま付き合ったとして
 も水嶋が苦しいことに変わりはねぇだろ?」

「だけどよ・・・」

「俺は別れる気はねぇし、別れたくねぇよ?
 だけど、どうしようもねぇよ・・・」

俺がそう言うと、健二はそれ以上、何も言わなかった。


もう、午後の授業は始まっているんだろう。

水嶋は今、どこで何をしているんだろう?


気になる。だけど、もう俺達は・・・。


「優士、教室行かんのか?」

健二が聞いてきた。

「・・・行かねぇ。
 俺は、ここにおるわ・・・」

「そっか・・・」

健二はどこかに行った。

きっと、教室に行ったんだと思う。


水嶋、指輪失くしたんだって・・・。

捨てたってことか?

それとも、どこかに置いてるとか?


二つで一つの俺達の愛の証。

お揃いの指輪だったのに・・・。

もう、俺のだけになってしまったんだな。


俺は、自分の薬指の指輪に触れた。

どうしてだよ、一つじゃ意味ねぇんだよ。

俺のだけあっても俺達の愛を証明することが出来ねぇ・・・。


つーか、もう終わっちまったけどな・・・。