運命のヒト

俺と水嶋が付き合っていることがみんなに知れ渡った。


・・・これでやっと一安心だ。


水嶋、自分では気付いてねぇけど、お前のこと狙ってた奴、多いんだぞ?

あんな鈍感な奴っていねぇと思う。


今まで、水嶋のことを見てたら、他の男と目が合うことがあった。


水嶋と楽しそうに話してる奴。

水嶋にちょっかいを出している奴。

水嶋に告白しようとしてた奴。


そいつらに、俺が水嶋の彼氏だってことを見せびらかせる。

マジ、気分いい。



健二と廊下を歩いて教室に向かっていた。

「おい、あれ、何だよ?」

俺の視線に写ったのは、水嶋に何か言い寄ってる男。


「何だよって、ただ話してるだけじゃ
 ねぇの?」

話なんかすんじゃねぇよ。


その男が水嶋から離れてこっちに向かってきた。


「おい、お前、さっきあいつと
 話してたよな?」

「えっ?」

男は俺にびびっている。


「もう、あいつと話すんなよ!」

俺って、独占欲強いのか?

ただのヤキモチ妬きなのか?


「優士、お前考えすぎ~」

横で健二が呆れた顔をしている。

「うるせぇよ」

「あんまりうるせぇと桃子に嫌われるぞ!」

「うるせぇんだよ!」


・・・本当だよな。


あんまりよけいなことしてると、水嶋に嫌われてしまう。