――好きな人。 それは彼の彼女だと確信した。 バレンタインの光景が鮮明によみがえる。 「そっ…か……」 まゆは何も言えなかった。 心の奥ではこのまま仲直りしないでほしいと…おもっていたからかもしれない 「今日は…空を見てもだめだな」 悲しそうに笑い 裕真は立ち上がる 「ごめんな。まゆにまで悲しい顔させたくなかったんだけど」 「裕真………」 「またな」