ズルい君



そんなこと考えてる
場合じゃないよ;

言わないと……




「……ぁの…」

初めて話しかけた

しぼりだすような
小さな声で。


あたしを見る瞳は
キレイで
まっすぐで

好きな人があたしを
見てる。
そう思うだけで、

そのまま
かたまってしまったよ。


気付いてた?あなたは。


「……何?」

驚いた表情と声。

わっなんかしゃべんなきゃっ!!

ってかそうだよ教科書!!


「あ……えっと、教科書…見せてほしくて…」