「…あぁ。」



あぁって。



一方の華南は特に危機感もなく頷く。



「しかも今日もこの会場にいるみたいだし。」



更にせめる元町。



おまっ…それは…。



真実を聞きたい気持ちと、聞きたくない気持ちが交差して止めようにも声がでないでいる俺。



「あーそれはー…」



そうこうしている内に、華南が口を開いた。



「それは?」


「…ご想像にお任せします。」



…なっ…。



なんだそれは!!



「まって華南ちゃん!!!」



その解答に圭が待ったをかける。



ほんと役に立つ奴だ。



「はい?」

「さっき、新庄先生本人とも話をしたんだ。」


「はい、それで?」



あっけらかんとしてる華南。



「新庄先生にははぐらかされて真実を聞けなかったんだ。だから華南ちゃん、ちゃんと話してくれないかな?」



新庄…。



何も言わず、何も語らず。



ただ笑って去っていっただけの男。



黒か白かすらも話さずに。



Yes.かNo.も語らずに。



だから。



華南に聞く。



だったら。



華南に答えさせる。



「………はぁ。」



しかし華南はため息を溢しこう言った。



「新庄先生が話さないことを私が喋れる訳ないですよ。」



と。



それは一体どーいうことだ?



疑惑は更に増す。


「ごめん華南ちゃん、それって…」

「すみません真波先輩。先程あゆ先輩にも聞かれたんですがこればっかりは話せないです。」


そう申し訳無さそうに謝れば華南は話を打ちきると会場内に戻って行った。