だけど、ビビッてはいけない




そしたら、一生の恥だ




俺はどんなに怖い話を聞いても、平常心も保つ






「怖かった人ーーー!」





どうやら、話が終わったらしく、飯島は蝋燭の火を消した




なんで、わざわざ百物語なんだよ




普通の怪談でいいじゃねぇか






「腕を上げたね、由果。でも、まだまだ」




俺の隣の神子が意味深な言葉を言った




まだまだって…




もしかして、お前これ以上怖い話を話す気か?




勘弁してくれよ…




「ビビってるんだ、片桐」




左隣の間口が小さな声でそう言った