「あのままでも絶対呼べないよ、私が保証する!!」
「な、なんでそんなこと由果に言われなきゃならないのよ!!」
そんなことやらなきゃわからないじゃないって続けて言おうとしたら…
「じゃあ、ここで『翔吾』って呼んでみて」
「えっ…ここで…」
「そっ」
えっ…あ…
何を躊躇っている神子!!
この場に片桐はいない、だったら普通に言えるはずだろうが!!
なのに…なんで…
「ほらー、やっぱり呼べない。みーこはまず本人の前で呼ぶんじゃなくて、練習しなくちゃ」
名前を呼ぶ練習なんて始めて聞いたわ!!
でも…
そうでもしなきゃ、たぶん一生呼べないかも…
よしっ、ここは騙されてみよう

