屋根の下の秘密《嫌いなあいつと屋根の下、番外編》






「その夢はね、私がお爺ちゃんの家の廊下で1人で突っ立ているの。そのとき、いきなり声がしたんだ。『こっちにおいで…、こっちにおいで…』って…声がするほうを振り向いてみるると、そこには死んだはずのお爺ちゃんがいたの」




そう言いきると、神子はニコッと笑った




そんなとこで笑うなよ…




で、でも夢だよね…夢…悪魔で夢!





「そのときはすっごく嬉しかったんだ。死んだはずのお爺ちゃんがそこにいて。私はすぐにお爺ちゃんに駆け寄って、いつものように手を握った。だけど、その手はすっごく冷たかった」




そりゃあ、当たり前だろう




もうその爺さんは死んだんだから




でも、本当にその爺さんのこと好きだったんだな…




すっごく懐かしそうな顔で話してるし




だけども、その爺さんをダシにするとはな…





「そして、いつもの笑顔で…『一緒に行こう』って…その時に私は目が覚めたわ。だけど、手がねすっごく冷たかったの。もし私があのまま起きなかったら、私は死んでたのかもしれないね」




いやいや、そんなことを平気そうに言うなよ




でも、あんま怖くないな…