「ごめんけど、無理」
当たり前の答えだ。
「俺が嫌いなの知ってるよなぁ?」
「そんなのっ・・・知った上でのお願いよ…」
「・・・・・・。」
俺はこの世でいっちばん。
【女】が嫌いだ。
昔、ちょっとしたことがあった。
本当にそれは仕方なかったことなんだけど、今ではそれが原因でトラウマとなっていた。
沙雪の学校は俺と同じように寮がある。
そしてこれまた同じように女子ばっかの(当たり前だけど)女子高なんだ。
そんな恐ろしい場所になんか絶対近寄りたくない!
「どうしてもダメ…?」
「ああ、だからあきらめ「そう!!」」
俺の言葉を遮って、突然仁王立ちになる沙雪。
腰に手をあて、顔はまさに鬼の喧騒のようだ。
