高知生まれの麻衣は土佐弁を話す。

時折、彼女の話す土佐弁は、
聞いている人に、きついイメージを与えてしまう。

ただし、これは方言だから仕方のないことだ。

その土佐弁を毎日聞いているリオン。
最近言葉を覚え始めた。

大人になったら口が達者になるだろうと思わせるほどよく喋る。

実際に、話している内容は
何を喋っているのか、よくわからないが。

会話は成り立たないが
日に日に言葉を覚えていくリオンの姿を
みていることが、麻衣と健治の楽しみだった。

しかし、今日のリオンの言葉はいつにもまして聞き取り辛い。

まあ、寝ぼけてるのか、
うまく舌がまわっていないのだろう。

と、あまり気にせず麻衣はリオンを車に乗せ病院に連れていく。