「部屋ここでいい?」

私は克也と夕飯を食べ、ラブホテルに入った。
私は制服だったから朝まで時間を潰すのは無理だったからだ。
部屋に入るまでの間、克也の上着を貸してもらっていたけど、克也の上着から香る女ものの香水の香りが悲しかった。

克也オススメのホテルは部屋が広く豪華な感じだった。
克也にベットに座れと言われたが、私は目の前にあったソファーに座った。

克也は慣れた用に冷蔵庫からビールを取り出すと勢いよく飲んだ。

「こらぁっ!未成年がビールなんか飲んじゃ駄目でしょっ!」

この克也の行動に私も思わず言葉がでた。

「なんだよー酒くらい。お前だって飲むだろ?ほら!」

克也に投げられた缶ビールをあけると顔に泡がかかった。

「はははは!」

克也がベットに倒れ込んで笑っている。
本来怒るところなのに、私もおもわず笑ってしまった。

次の瞬間克也に抱きしめられた。

「か、克也…?」

抱きしめる力が強くなる。私も静かに克也の背中に手を回す。
そのままベットに押し倒された。


『好き』も『愛してる』の言葉もない。
今日久しぶりにあったクラスメイト…
でもその存在が愛しく思えた。
あの時より伸びた身長、大人びた声、小麦色の肌。
すべてを受け入れたい…そう思った。