キスまでのキョリ





「…り。汐里」



「…ともちゃん…。」



「どうした。ごめんな。俺のせいだよな。でも俺今日塾だからごめん、また後でゆっくり話そう?」



ともちゃんは心配そうにでも少しばつが悪そうに言った。


ともちゃん自分のせいだと思ってる。




ごめんね。ともちゃん。








「うん。平気。それにかんがえ事してただけだよ。ともちゃんのせいなんかじゃないよ。」



私はともちゃんを心配させないよう笑顔で答えた。




ともちゃんは私の笑顔をみて少し微笑むと私の手を離した。


そして小走りになりながら塾に行った。






私の手は冷たかった。