男共は青い顔をしてすみませんでしたと叫んで去っていった。
「柚稀?」
「あ、おかえり」
「うん、今のって……」
「あぁ、見てたの?ああ言えばほとんどの人が諦めるからさ」
なんでもないと言うようにサラっと答える。
「慣れてるんだ、ナンパされるの」
「慣れてるわけでは…」
どこか気まずそうに答える。
「まぁいいや。はい、オレンジジュースでよかった?」
「うん、ありがとう」
そう言って笑顔でそれを受け取る。
「これ飲んだら椿たち探そうね」
「それなんだけどさ、携帯に電話すればいいんじゃない?」
あ………、そう言われれば。
「そうだったね、すっかり忘れてた」
思わずふたりで苦笑してしまう。

