「ほら、明かりが見えてきた。もう少しで外に出られるよ。」
不謹慎だと思うが、俺の腕にずっとぎゅっと絡んだ柚稀が可愛らしく思えるのと同時に、異常なまでの怯え具合に不安を覚える。
「柚稀?ほら、外に出たよ?」
まだ目をつむって震えてる柚稀の頭を撫でてやる。するとそっと目を開け、俺のほうを見つめた。
「蓮………」小さく小さく俺の名前を呼んだ
「なに?」
「ありがとう……」
「どういたしまして。さ、ベンチに座って少し休もうね」
日陰になっているベンチまで柚稀を連れていき座らせてやる。
「少し一人にしても平気?」と聞くとブンブンと首を横に振った。
「じゃあ落ち着いたら飲みもの一緒に買いに行こう」
まだ微かに震えてる背中を優しくさすってやる。
ようやく柚稀が落ち着き、体の震えもおさまったところであることに気づいた。
「そういえば、椿たちは?」俺の疑問を先に柚稀が言ってくれた。
「はぐれちゃったみたいだね。まあ気長に探そう。」

