「…おはよう。奈央。」 「おはようございます。拓哉様。」 「…手を握っててくれたの?」 「え?…ぎゃーっ!」 あたしはいつの間にか 拓哉様の手を握っていた。 「も、申し訳ありません!」 顔があーつーいー! 恥ずかしいー! 「謝るなって! 起こしてくれてありがとう。」 そう言って、 また頭をぽんぽんってしてくれた。 顔が熱い。火照る。 「どうした?熱でもあるのか?」 「いえ!なんか今日暑くて! すみません! では、失礼します!」 拓哉様に一礼して ダッシュで自分の部屋に戻ってきた。