婆ちゃんの恋物語

何処にいても、不安や、地震を偵察してる偵察機らしいB29が、飛ぶ度に警報が鳴り響き、その度に、壕に入りかけては、解除の警報。
風呂敷に、着替え入れてた時も、慌てて、走ったもんなあ。
何時まで、こんなん続くんやろ。




「今日から、君らも、兵舎の一部屋に寝泊まりするといい。
しかし、兵舎は、男ばかり、うーん、巧の家のあき部屋の方がええな。」

誠さんは、一人ぶつぶつ、悩みながら、喋ってた。お婆ちゃんと別れて、また、荷台に乗って揺られて集積所に戻ったのは、夕方になってたわ。
事務所の前で、うちは、誠さんの近くで、寝泊まり出来るんやと、気恥ずかしさとなんか、嬉しいて、顔が綻んでたわ。

「僕の家の隣、空き家やで、そこやったらええんちゃうん。」

「鍵あったかあ。」

「ある、ある、」

誠さんと巧君が、二人相談してる中に、大谷さんが加わってた。

集積所の北の端っこの倉庫に壁を貼り付け、3家族が、労働を強いられ暮らしていた。
一番端の部屋は、物品置き場になってたけど、
夜には、古い畳やけど、ひかれて、六畳程の空間が、誠さんの指示で、出来上がってたん。

「事務所に寝るんも、ずっととは、いかへんからなあ。此処やったら、ええやろ。」

「僕の家、隣やから、何でも聞いてなあ。」

うちの隣の靖ちゃんいうたら、真っ赤になっててんで、ほんま、分かり易いんやから、




その日からやなあ、麻ちゃんとの二人暮らし、
布団は、巧君の家から貰って、一つの布団にくっついて寝たんや。