婆ちゃんの恋物語

女学校は、空襲で、一つ校舎が、半分焼けたけど、講堂が、解放されて、怪我をした人達が、次から次ぎに、運ばれて来て私らは、言われるままに、手当てを手伝ってたんやわ。

家の雨戸を外して、担架代わりに、動かれない人が、運ばれて来てた。
怪我した人の家族も、一緒やから、人で、溢れてる感じがしてた。

血の匂い

腐敗臭

体臭

清潔な包帯も、治療用具もまるでない。
学校のカーテンを裁断して、包帯に、机は、くっつけて、治療台に代わり
焼け残った教室は、病室と避難所に代わって行った。


「ギャーッ。」

「痛いーッやめてー。」