「今日から学校かぁ~ふぁぁぁ……ねむっ」
千晶はあくびをしながら桐生家屋敷の門を出た。
ああ……なんか気分乗らねぇよなぁ~。
『夏休みボケ』とも言うべきか。
残暑にも関わらずうるさく鳴く蝉の声が寝不足の頭にやけに響いてくる。
この無力感、脱力感は一体なんなんだぁ~っっ!!!
まぁ……そいつは昨日の恒例の『夏休み宿題追い込み』のせいだな。(死)
おかげで一睡もできなかったもんなぁ。
「おはようっ!宿題に追われて一睡もできなくて目の下にクマができてる千晶っ」
「イテっ。なんだ……楓か。つーか!『宿題に~目にクマができてる』は余計だってのっ!!」
眠くて仕方ない俺に喝を入れるかのように楓に背中をばしっと叩かれた。
「何よっ!人の宿題写しただけの癖に」
「はいはい。その節はお世話になりました~楓様。あなたには感謝感激雨霰でございます」
「よろしい……なんちゃってね」
「そーいや、翼は?朝から見てないんだけど」
「あの子ならもう学校行ったわよ、生徒会で書記もやってるからね。多分二学期始業式の準備じゃないかな」
「なるほど」
「もう二学期か~転校生でも来ないかな」
「まぁ……新学期と言えば『転校生』はお決まりだからな」
この時の俺は他人事のように言っていたが。
まさか、
あいつがココに来るなんて思ってもみなかった。
「二年A組でお世話になります。『東雲薫(しののめかおる)』です。よろしくお願いします」
千晶はあくびをしながら桐生家屋敷の門を出た。
ああ……なんか気分乗らねぇよなぁ~。
『夏休みボケ』とも言うべきか。
残暑にも関わらずうるさく鳴く蝉の声が寝不足の頭にやけに響いてくる。
この無力感、脱力感は一体なんなんだぁ~っっ!!!
まぁ……そいつは昨日の恒例の『夏休み宿題追い込み』のせいだな。(死)
おかげで一睡もできなかったもんなぁ。
「おはようっ!宿題に追われて一睡もできなくて目の下にクマができてる千晶っ」
「イテっ。なんだ……楓か。つーか!『宿題に~目にクマができてる』は余計だってのっ!!」
眠くて仕方ない俺に喝を入れるかのように楓に背中をばしっと叩かれた。
「何よっ!人の宿題写しただけの癖に」
「はいはい。その節はお世話になりました~楓様。あなたには感謝感激雨霰でございます」
「よろしい……なんちゃってね」
「そーいや、翼は?朝から見てないんだけど」
「あの子ならもう学校行ったわよ、生徒会で書記もやってるからね。多分二学期始業式の準備じゃないかな」
「なるほど」
「もう二学期か~転校生でも来ないかな」
「まぁ……新学期と言えば『転校生』はお決まりだからな」
この時の俺は他人事のように言っていたが。
まさか、
あいつがココに来るなんて思ってもみなかった。
「二年A組でお世話になります。『東雲薫(しののめかおる)』です。よろしくお願いします」