「た~く~ま~」
「わ!!真か」
いきなり後ろから羽交い締めにされた。
「おまえも彼女とか作っちゃうのか!?俺たちを裏切っちゃうのか!?」
「何だよ大貴まで笑」
「拓真があんな風に女と話すの初めて見た~」
「俺たち、おまえが笑ったのでびっくりだよ。」
「はは・・」
そんなの俺が一番びっくりしてる。
あんな風に女の人と話したのは久しぶりだった。
あの先輩達は俺とほんとに友達みたいに接してくれて、だからか俺も話しやすくて。
媚びてるんじゃない元気な声がすごく心地よかった。
「ってか小夜先輩、かわいかったな。」
「大貴はそっち派~?おれはね、いくちゃん。めちゃ美人さんじゃん!!」
「なに話進めてんだよ!」
「拓真はどっち~?」
「さぁね」
「意地悪~」
「ほら教室戻れ?先生来ちゃったよ?」
「は~い。」

![ある幼なじみの恋 [完]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre1.png)