突然声がした…

「それで俺を騙せたと思ったのか?」

あまりの驚きに明美は声が出なかった…

「!?」

後ろに居たのは景吾だった…

「俺は騙された振りをして通り過ぎて後ろに回ったんだよ(笑)」

「そんな…」

「何で俺を避けてるんだ?」

「…」

【アンタが嫌いだからだよ!って言えたらいいのに…】

「おい、またシカトかよ!」

「えっ?違うよ」

「いいから本当の事言えよ!」

仕方ないので明美は本当の事を言った…

「じゃ~本当の事を言うわ」

「ああ」

「貴方の事が嫌いだからよ!だから私に構わないで」

そう言って明美は部屋から出ようとしたら…

「待てよ!それで俺が納得する訳ねーだろう」

景吾は明美を部屋から出さずにキスをしようとしたので、明美は思いっきり抵抗して景吾の頬を「バッチ~ン」と叩いて叫んで逃げた…

「いやー!」

景吾は今まで女に、こんな態度をされた事がなかったので…


「ちくしょう!あのアマこのままでは許さねー」

そう言いながら部屋から出て行った景吾は暫く歩いて明美の居る教室に入って行った。すると景吾の男友達が…

「おい、景吾その顔どうしたんだよ!」

すると景吾は明美を見ながら答えた…

「あぁ~コレはさっき女に叩かれた」

「女に?お前が?」

「ああ」

「いやぁ~お前が女にされる事はキスぐらいかと…」

「俺もそう思ってたけど…今回の女はいつもと違う」

「お前も大変だな~」

「ああ」

「で?その女をどうするんだ?」

「今、考え中」

「だよな!痛そうだな」

大きな声で景吾は言った…

「凄く痛い」

明美は顔を伏せていた…

【自分があんな事をしようとするからじゃん!もう~最低】

景吾は厭味のように明美を見ていた…